はじめに


動的な設定【Dynamic configuration】は、あなたのコードを再コンパイルすることなく、あなたの実行可能ファイルのプロパティ【属性】を調整するための便利な手段です。ハードコーディングされた情報に依存する代わりに、あなたのアプリケーションの実装は外部の設定を元にして、わずかに異なる振る舞いを取ります。

こうした設定を記録するための方法はいくつか存在しており、ユーザの環境設定から、あなたのバンドルに記録されるプロパティリストにまで及びます。

バンドルは、そのバンドルについての情報と、そこに含まれる内容についての情報を記録するために、広い範囲にわたってプロパティリストを使用します。

こうしたプロパティリスト内の情報は、そのバンドルで何をすべきかを判断するために、Finder や Launch Services といったシステムエンティティ【存在】によって使用されます。たとえば、Launch Servicesは、一つ以上の書類タイプをアプリケーションと結びつけるために、アプリケーションのインフォメーションプロパティリスト内のデータを使用します。

本書の構成

この書類は以下の記事を含んでいます…

  • 「インフォメーションプロパティリスト ファイル」(11ページ)は、インフォメーションプロパティリストについて述べており、またあなたのバンドル化されたアプリケーションを設定するためにどのようにこれらを使用するのかを説明しています。
  • 「プロパティリスト キー リファレンス」(15ページ)は、インフォメーションプロパティリストのファイル内に置くことのできるキーの参考資料を提供します。
  • 「環境設定システム」(33ページ)は、ユーザ環境設定の役割と、影響範囲について論じており、環境設定にアクセスするための defaults ツールの使用について説明しています。
  • 「環境変数」(37ページ)は、アプリケーションの設定における環境変数の役割について述べています。またこのセクションは、与えられたユーザセッションもしくはプロセスのために、あなたが環境変数を制定できるいくつかの方法についても扱います。
  • 「アプリケーションを設定するためのガイドライン」(39ページ)は、アプリケーションに対して必須の、そして推奨される設定オプションを一覧にしています。またこの記事は、バンドル化されたアプリケーション、およびされていないアプリケーションの両方を設定する補足の方法も説明しています。