各国語化を行う人への注意
ここでの作業は、strings ファイルと nib ファイルを各国語化する担当者のために、いくつかの手助けを提供します。
strings ファイルを各国語化する
genstrings によって生成された strings ファイルは、このような内容を持ちます…
/* Comment */
"key" = "key";
つまり、値の文字列はキーの文字列と同一です。
翻訳者は、二番目の文字列の代わりに、キー文字列の各国語化されたバージョンを入力する必要があります。必要があれば、コメントを用いて、この文字列がユーザに対して表示されるのがどんな文脈であるかを理解してください…
/* Message in alert panel when something fails */
"Oh %@! %@ failed!" = "%2$@ blah blah, %1$@ oh!";
ちょうど C 言語における場合と同様に、いくつかの文字は、正しく文字列に含めるためにバックスラッシュ【\】を接頭辞に加える必要があります。こうした文字には二重引用符、バックスラッシュ、キャリッジリターンが含まれます。また、あなたはキャリッジリターンを"\n"で指定することができます…
"File \"%@\" cannot be opened" = " ... ";
"Type \"OK\" when done" = " ... ";
"\U"に Unicode 文字を表す四桁までの十六進数を続けたものを用いることで、文字列に Unicode 独自の文字を含めることができます。例としては、十六進数で 20 のスペースは、"\U0020"として表されます。
このオプションは、何らかの理由により入力できない Unicode 文字を文字列に含める必要がある場合に有用です。
strings ファイルは Unicode 形式で保存するのが最適です。これによってエンコードに依存しないことが可能となり、アプリケーションが strings ファイルを読み込むときに使用するエンコーディングを単純化します。
テキストエディット アプリケーションは Unicode 形式で保存することができます。エンコーディングは、保存パネル、もしくはテキストエディットの環境設定パネルの「一般」環境設定としてのいずれかから、選択することができます。
strings ファイルについての詳細は、「strings ファイル」(37ページ)を参照してください。
nib ファイルを各国語化する
あなたは nib ファイルを作成するために Interface Builder を使用します。そしてあなたは nib ファイルを各国語化するためにも Interface Builder を使用すべきです。
一般的に、あなたは 言語.lproj ディレクトリ内のすべての nib ファイルを開き、文字列をすべて各国語化し、必要であれば UI 要素の大きさを変更し、そして nib ファイルに保存します。
注意すべき事柄がいくつか存在します…
- nib ファイル内のオブジェクトは、一般的に、壊れてはならない相互の接続を持ちます。あなたは nib を編集する前に、すべての接続をロック【要確認】(Interface Builderの環境設定パネル内のオプションの一つ)すべきです。
- パネルとウインドウは通常、最小の大きさと最大の大きさを持っており、これらはインスペクタパネルを通じて指定されます。もしあなたが、与えられた言語のためにパネルやウインドウをより広くする必要があれば、おそらく最小の大きさも変更する必要があるでしょう。
- いくつかの UI オブジェクトは「ツールチップ」―ユーザが短い間、 UI 要素の上に【マウスポインタを】重ねたときに現れる、小さな説明―に対応しています。あなたはこれらの文字列をインスペクタの中に入力し、これらもまた各国語化される必要があります。