最近はスイッチで日/英配列を切り替えられるキーボードや、日本語配列なのにプラケットが左右に並んでいるキーボードなんて物があるんですね…
ーこれまでのあらすじー
- 親指シフト(NILOLA)を練習してみたが、手持ちのキーボード(Majestouch 日本語テンキーレス)は「無変換」「変換」が離れすぎており、また最下段のキートップのエッジが立っていて指の腹が痛くなるなど、絶望的に親指シフトに向いていなかった。
- 海外製アプリケーションのキーボードショートカットやDvorak配列による英字入力を快適に行うために英語配列キーボードにこだわることを決意する。
- 外付け親指シフトキーを実現すれば特定のキーボードに縛られず快適な入力環境が手に入るのではないかと考える。
- しかし英語配列キーボード&Mac/Windowsで共用できる環境の構築に苦戦し、親指シフトの不要な新下駄配列に走る。
- 多少は覚悟していたが、新下駄配列は(中指/薬指/拗音)シフトキーが文字入力も兼ねているためミスタイプの度に2文字入力されて面倒だったり、シフトのパターンが多くてストレスを感じる。NILOLAと比べても体感上の同時打鍵の頻度がやけに多く感じられる。シフト無しのキー配列を見てみると「ですます」調の文章に適しているように思われるが、箇条書き主体の自分の用途には合わないのでは?と思い始める。
- 外付け親指シフトキーには、日/英/Mac/Windows共通に存在するキー(カーソルキーとか)をアサインすればとりあえず動く。ということで親指シフト系の他のかな配列に手を出してみる。新下駄配列のせいでもう拗音拡張無しでは耐えられない体になってしまったので、蜂蜜小梅配列をチョイス。名前もファンシーだし。
- あらびっくり超快適。蜂蜜小梅配列のために日本語配列キーボードを使うことにする。
…こうして壮大なループが閉じられるのでした。なんじゃこりゃ。
Windows用の設定は作者さんのところにあるので、参考までに自作のKeyRemap4MacBook用設定を置いておきます。Option + クリックでダウンロードできます(使用は自己責任!自己責任!)。
蜂蜜小梅配列 2.5.1.1 版<ことえりローマ字モード> 左シフト=スペース, 右シフト=かな
(単独の濁音/半濁音は入力不可)
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蜂蜜小梅配列 2.5.1.1 版<ことえりかなモード> 左シフト=スペース, 右シフト=かな
(ゎゐゑ‘…くゎぐゎ は入力不可)
蜂蜜小梅配列の良かったところ
- 親指シフトキーとして使用する「無変換」「変換」キーの間隔が離れていても、入力か苦になりませんでした。シフト面のキーボード中央付近、および右端には使用頻度の低い文字がアサインされており、がんばって指を伸ばす必要がないようです。
- 「蜂蜜マトリクス」という拗音拡張が取り入れられています。
新下駄配列の拗音拡張は「ゃゅょ」のパターンこそ規則性がありましたが、「しゃ」「ひゃ」「きゃ」等の先頭の文字の種別については左手側の開いているスペースに平面的に並べた格好であり、覚えるのにそれなりの努力が必要でした。
これに対して蜂蜜〜は右手で文字の種類を選択し、左手で拗音の種類を選択するように役割が分かれており、ちょうどDvorakJPやACTの2重母音拡張のように、通常の入力に用いる文字配列さえ覚えればその知識が応用できる構造になっている点で格段に覚えやすいものになっています。
「新春シャンソンショー」「東京特許許可局局長」「アイデンティティー」「ヴァルヴァルヴァルヴァル」も楽チン。 - 「ぁぃぅぇぉ」がまとまっていたり、濁音と半濁音が並んでいたりと、配列そのものがシンプルです。模範的な日本語文章の効率に的を絞った他のかな配列は、その結果として日本語にあまり現れない文字の並びが不得意そうですが、蜂蜜小梅配列は'ゎ'だの'゛'だの'ぬぉ'だのも普通に含んでいるため,ギャル文字からネットスラングまでオールマイティにこなしてくれそうです。
蜂蜜小梅配列の?なところ
- 新下駄配列にもあった'()'をまとめて入力する機能が、「[{」キーと「@'」右親指シフトの2カ所にアサインされています。何故…
- 一方'「'と'」'は同じ「P」キーの右親指シフト/左親指シフトという変則的な配置。何故…
(左シフト4, 5でも入力できるのでどうでも良いですが)