ドラゴンズクラウン

いやハァ〜たまンねえなあ!このバタ臭いファンタジー観!
わたくしは「ソーサリー」世代なので、ホブゴブリンの料理人やら、金貨一枚の寄付だの、背景に紛れたルーン文字だの、大昔のペーパーバックの挿絵の画風をさらに誇張したかのようなムッキムキ&バインバイ〜ンにデフォルメされたキャラクターだの、プレイヤーが操作できないところで致命的なうっかりを連発する主人公だの、もう濃厚すぎて涙がちょちょ切れるわい。
ダークソウルの埃と黴と朝もやの香りがする世界も良かったのですが、どこか淡白で上品で神秘的な空気があり、私が子供の頃に親しんだファンタジーの世界とはちょっと違った、どちらかというと神話の世界なんでしょうね。
それに対してドラゴンズクラウンの世界のクドくて俗っぽくて生活感があってどこかドライで不衛生な雰囲気はかつてのファイティングファンタジーシリーズ等を彷彿とさせて思わず遠い目をしてしまいます。まるで故郷に帰ってきたかのようじゃあ…
また、幾何学的な3DCGで構成されたゲームが溢れかえる中、ゲーム本編の背景やキャラクターのアニメーションパターン、クエスト達成時の一枚絵等、膨大なイラストレーションの奔流が、日本が景気の良かった時代のあれやこれやをホーフツとさせちゃって泣けるで。いわゆる美少女系以外のイラストレーターが元気だった時代といいますか。
どっかのメーカーがソーサレスのデカいフィギュアを発売するのが待ち遠しいです。

©  かろでん☆みゅ〜あ 2012